45. BPRを導入する企業が急増中!BPRの特徴と業務改善の違いを比較

最近、ビジネスプロセスに効果的なBPRを導入する企業や組織が増えていますが、「BPR」とはどういった考え方を言うのでしょうか?
ここでは、BPRの特徴と業務改善との違いについて解説していきましょう。

BPR(Business Process Re-Engineering)とは

BPRとは、業務全体を根本的に見直し、効率的かつ生産性を改善するためにこれまでの業務構造を全面的に再構築することです。
現在、組織内で起きている課題や提供すべき価値と無関係な業務が重複していないかなど、合理化を図るためのプロセスです。
元々はマサチューセッツ工科大学のマイケル・ハマー教授が考案した概念で、欧米での成功事例をもとに1990年以降日本でも注目されるようになりました。
業務遂行を円滑化させるために導入している組織や企業が多いようです。

BPRの定義と業務改善との違い

BPRの定義は以下のように定められています。

コスト・品質・サービス・スピードのような、重大かつ現代的なパフォーマンス基準を劇的に改革するために、ビジネスプロセスを根本的に考え直して、抜本的にデザインし直すこと

BPRの定義には「根本的「抜本的」「劇的」「プロセス」のワードが含まれます。
古いビジネスを一度見直すことによって、価値観などを根本的に改善することが重要です。
それに伴い業績が上がり、顧客を得られる企業となるでしょう。

BPRと業務改善に違いは?

BPRの意味は上記で解説した通りになりますが、業務改善はどのような特徴が見られるのでしょうか?
業務改善とは業務プロセスそのものには支障がなく、ちょっとした無駄を省くことで業務効率化させることを言います。
問題解決によって少しずつ課題を改善していくというイメージです。
ここで業務改善とBPRを比較してみましょう。

業務改善

  1. プロセスは従来通り
  2. 少しずつ改善していく
  3. 無駄をなくす
  4. 情報システム技術は二次的

BPR

  1. プロセスを問題視する
  2. 一気に改善する
  3. ゼロからの再構築
  4. 情報システム技術が前提にある

このようにBPRでは、現状分析をしながら業務のあるべき姿を早い段階でデザイン化します。
そして、企業と顧客のギャップに対してシステムを利用し埋めていくというやり方です。
BPRを直訳すると業務改革となり「業務改善」と非常に似た言葉になりますが、2つの概念は大きく異なります。

BPRを導入するとどんなメリットが得られるのか?

では、組織や企業にBPRを取り入れることによって、どんなメリットが期待できるのでしょうか?

業務フローの把握

BPRは大きなプロセス改革を行わなくても、業務フローを洗い出すことにメリットが発生します。
組織内の事情で業務フローを再構築できない場合でも、既存の業務フローのままで業務効率化が実現します。

顧客・従業員満足度の向上

BPRを導入することで、顧客や従業員の満足度がアップします。
その理由は、企業全体の業務効率が向上すると運営体質が効率的に改善されるからです。
顧客へのストレスが軽減され、従業員の組織体制も強化されることでしょう。

BPRの進め方

では、BPRの導入を検討する場合、どのような方法で進めていけば良いのでしょうか?

1.検討

まずは企業が持つ目的や目標の設定を行います。
対象となる業務範囲を決めていきましょう。

2.分析

各業務の内容やフロー、組織などの分析を行います。
これからの課題を把握していくことも必要です。

3.設計

課題が確定したら具体的な戦略を策定します。
実施方法の検討やビジネスプロセスの設計なども作成していきましょう。

4.実施

方針が定まったら実際のビジネスプロセスを実施します。

5.モニタリング・評価

実施後の業務フローをモニタリングし、効果測定や目標達成度を評価しましょう。

BPRを実施する際は、基本的な流れに沿って丁寧に行うことが重要です。
ビジネスプロセスに問題を抱えている企業は、外部サポートを利用しながら実施してみてはいかがでしょうか?

投稿日:2020年10月26日

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