フォレンジック対策、よく聞くけど実際なにが必要になるの?

最終更新日:2022年10月21日

2022年4月に改正個人情報保護法が施行されましたが、同年6月に地方自治体にて情報流出事件が発生したことにより、各企業における個人情報の取り扱いが今まで以上に注目されています。
それと同時に、各企業においては取り扱い方法の正当性や流出防止の取り組みが製品価値に直結するようになりました。

ここでは、取り扱い方法の正当性を証明するために必要とされる「フォレンジック対策」とそれに連動した流出防止の取り組みについて解説します。

そもそも、「フォレンジック」とは?

「デジタル・フォレンジック」とも呼ばれ、デジタルデバイス(PCやスマートフォンなど)に記録された情報の収集や分析のことを指します。
主に、被害状況の調査や事件発生時の状況再現などに利用され、裁判における重要な証拠としても扱われています。

そして、「フォレンジック対策」とは、上記の作業が迅速かつ確実に実施できることを目的としており、セキュリティ対策に代表される「防止策」ではなく事件発生時に「真相を解明する」ことに主眼が置かれています。

フォレンジック対策の実例

それでは実際の裁判を例に、具体的なフォレンジック対策について説明していきます。
2014年7月に発覚した通信教育を手掛ける企業での情報漏洩事件では、被害者団体が民事訴訟を起こし、金員の支払いを命じる判決が下されています。

navigate_next参考:最高裁判所 裁判例一覧より

本判例では、実際に「アクセスログの分析」によって、必要とされる対応や実施していた対策の妥当性が争点として議論されました。

ログ管理

アクセスログを分析することにより、いつ、だれが、どのデータを、どのような手段で持ち出したのか。ということを証明する証拠として提出され、議論の際も事実として中心的な役割を果たしました。

USB接続禁止、書き出し制御、アラート設定

それぞれ、どのような設定のもと運用管理・実務が行われていたのか、故意の流出が可能であったことの裏付けとしてログ管理と併せて設定が提出されました。

さらに、委託元および委託先それぞれにおいて、現場PCに対してUSBデバイスの接続や書き出しを禁ずる義務が必要だったのではないか、また適切なアラートを設定することで事件を未然に防ぐことができたのではないか。ということも議論されました。その他、契約及び実務内容も加味された結果、これらの対策が行われていなかったことに対して監督責任を果たせていなかったと判断されています。

情報事件における裁判は他人事ではありません。

本事例のように、業務委託先で発生してしまった場合はもちろん、悪意のある攻撃者に狙われてしまった場合にも調査が必要となり、対策や対応が不十分であれば被害者から過失を問われてしまうこともあります。

もしもそのようなことになっても、お客様の機密を守り、自社も守るために管理・運用面のセキュリティ対策は時代に合わせてしっかりと対策することが社会から求められています。

MylogStarでフォレンジック対策!

ログ管理

MylogStarはPC端末経由で行っている操作をログとして、記録・管理・分析することが可能です。
導入することで「いつ」「誰が」「どのファイルを」「どうした」といった利用者の証跡を可視化して、問題発生時の原因究明と拡散防止を容易にする追跡機能を提供します。また、昨今は働き方改革に向けた業務改善を検討される企業も多いかと思いますが、取得した操作ログを利用してPC業務状況の可視化も可能となります。

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この記事を書いた人

株式会社ラネクシー MylogStar担当者

20年以上にわたりログと向き合い、活用方法を模索し続けているMylogStarの製品担当。
新たな活用方法はないかどうか最新のトレンドにアンテナを張り、皆さまに役立つ情報をお届けします!

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