操作ログとは? 取得できる記録やメリット、管理方法を解説

最終更新日:2024年3月13日

操作ログとは、スマートフォンやパソコンなどの端末による操作を記録した情報のことです。企業は操作ログを取得するとことで、使用したソフトウェアや編集したファイルといったように、各端末で何が行われたのかという履歴を細かくチェックできるようになります。
操作ログで取れる記録にはいくつかの種類があり、取得することで企業にとって大きなメリットが期待できます。本記事で詳しくご紹介しますので、自社に適した操作ログの取得方法を検討する際の参考にしてください。

そもそも操作ログとは

操作ログとは、どの端末で・誰が・いつ・どのファイルにアクセスし、どのような作業を行ったのかを記録したものです。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットといった端末での記録も、操作ログに当たります。

デジタル化によってさまざまな書類の管理や手続きが容易になったものの、情報流出のリスクも高まっています。そこで重要となるのが操作ログです。

操作ログで取れる記録

操作ログで取れる情報はさまざまなものがありますが、主に以下の6つに分類可能です。

  1. ユーザーのログオン・ログオフの情報
  2. ファイル作成・変更・削除の操作
  3. Webへのアクセス情報
  4. 通話ログ
  5. USBメモリなどの外部接続端子の操作記録
  6. 印刷ドキュメントの履歴

まずは、それぞれの記録を詳しく解説します。

1. ユーザーのログオン・ログオフの情報

操作ログでは、どのユーザーが、いつシステムにログオン・ログオフをしたのかを記録できます。パソコンの稼働状況やどのシステムにログオンしたのが分かるため、直接コミュニケーションが取れないリモートワークでも役立つでしょう。

勤務中にもかかわらず従業員がログオンになっていない場合は、何かトラブルに合っているかもしれません。反対に業務時間外になってもログオンになっている場合は、業務量の見直しが必要です。

このようにログオン・ログオフ情報は、従業員の稼働状況を把握する上で役立ちます。上手に活用すれば、業務量の見直しや残業時間の削減につながるはずです。

2. ファイル作成・変更・削除の操作

ファイル作成・変更・削除の操作も、記録が可能です。誰が・いつ・どのようにファイルを編集・削除したのかを知ることができれば、ファイルにミスやエラーが発生してもすぐに原因を特定でき、スムーズに解決が可能です。名称の変更やコピー履歴などを把握できるため、情報漏洩を防ぐのにも役立ちます。

3. Webへのアクセス情報

操作ログでは、Webサイトの閲覧履歴や書き込み履歴なども把握できます。Webサイトから取得したファイルや画像、反対にアップロードしたメールの履歴、アクセス日時や接続元・接続先のIPアドレスが記録されるため、不審なデータのやり取りがあった際などに、遡って確認することが可能です。

4. 通話の記録情報

通話の記録情報では、電話の受発信、不在着信履歴の記録が可能です。いつ・誰と・どのようなやり取りをしたのかを把握できるため、電話経由での情報漏洩もスムーズに把握できるでしょう。また通話ログがあることで、電話のやり取りでありがちな「言ったはず」「聞いていない」といった行き違いの問題解決にも役立ちます。企業や業界によっては、文面よりも電話でのコミュニケーションが多くなることも珍しくありません。そういった場合は、通話の記録情報が業務効率化に大きく役立つでしょう。

5. USBメモリなどの外部接続端子の操作記録

操作ログでは、USBメモリなどの外部接続端子の操作記録も取ることができます。端末での書類やデータ管理は手間が軽減されるものの、USBメモリなどの外部記憶装置によって、外部への持ち出しが簡単になるというリスクがあります。そのため、USBメモリの使用を禁止している企業も珍しくはありません。

とはいえUSBメモリが必要な企業もあります。そのような企業では、操作ログでUSBメモリが接続された日時やコピー・リネームされたファイルを知ることができるようにしておけば、情報漏洩の抑止に役立ちます。

6. 印刷ドキュメントの履歴

印刷ドキュメントの履歴では、印刷を実行したユーザー、使用したプリンター名や印刷枚数などを記録できます。情報漏洩が起こるのは、電話、パソコンやタブレットといった端末だけではありません。書類から情報漏洩する可能性も十分にあります。そのようなときは、印刷ドキュメントの履歴によって原因特定がスムーズになります。

操作ログの取得方法

操作ログを取得するには、専門業者などによるログ管理システムを導入する方法と、自社で行う方法があります。それぞれ詳しく解説します。

ログ管理システムの導入

企業の操作ログを取得するのであれば、ログ管理システムの導入がおすすめです。多くのログ管理システムでは、パソコンはもちろんスマートフォンや社内システムのさまざまなログの取得ができます。その中の一つとして操作ログも取得可能です。

ただし一口にログ管理システムといっても、取得・分析に特化したタイプのものや、ログの管理だけでなく資産管理などのサービスも利用できるタイプのものなど、さまざまな製品があります。また特定できる情報の範囲やデータ保管の場所、保管できる期間は、利用するログ管理システムによって異なります。

自社のシステム環境を把握し、取得したいログの内容を検討した上で、導入するシステムを決めるのがポイントです。

Windowsイベントビューアーの活用

使用しているパソコンのOSがWindowsの場合は、イベントビューアーで操作ログの取得ができます。イベントビューアーでは、ソフトウェアの動作記録であるアプリケーションログ、監査ログのセキュリティログ、OSの動作に関するシステムログの収集ができます。

ただし、イベントビューアーだけではアクセス元やファイルの移動などを把握することができません。またデフォルトの設定では、保存できるサイズや期間もそこまで多くないため、用途に合わせた設定変更が求められます。

次にご紹介する、自操作ログ取得・管理のメリットを得るのが目的であれば、必要性に応じてログ管理システムの導入を検討するのがおすすめです。

操作ログのメリット

ここで、操作ログの取得・管理がもたらす、具体的なメリットを3つご紹介します。

  1. 情報漏洩の原因を素早く特定できる
  2. 内部監査の手間を軽減できる
  3. テレワークでも稼働状況を把握できる

一つずつ見ていきましょう。

1. 情報漏洩の原因を素早く特定できる

情報漏洩が起きた際、どこから情報が漏れたのかを追跡できなければ、原因の究明ができません。問題のあるセキュリティの改善点を見いだせず、再び同じようなことが起こってしまう可能性があります。そこで操作ログがあれば、情報が持ち出された一連の記録を追跡できるため、原因の究明やセキュリティ対策の見直しに大きく役立つでしょう。

ただし操作ログの管理システムによっては、データの特定が難しいソフトウェアも存在します。操作ログで情報を察知するためには、メールで不正操作の通知をしてくれる製品や、カテゴリ分けしてデータを見やすくしている製品を選ぶのがおすすめです。

なお特定できる情報の範囲やデータ保管の場所、保管できる期間は、利用するログ管理システムによって異なります。自社でセキュリティーポリシーを設けた上で、要件に合った使いやすいログ管理システムを導入しましょう。

2. 内部監査の手間を軽減できる

新規上場企業や大企業には、社内の業務の調査・評価をする内部監査が求められます。また中には社会的な信用を高めるために、任意での内部監査を行っている中小企業などもあります。

内部監査では多くのチェック項目が存在し、レポートの作成が必須です。操作ログがあれば、正しい情報を記載した資料作成が容易になり、従業員の負担が軽減されるでしょう。利用するログ管理システムによっては、グラフなどを作成してくれるものもあり、内部監査の資料作成に大きく貢献します。

3. テレワークでも稼働状況を把握できる

操作ログを取っていれば、従業員の稼働状況を把握することがが容易になります。

テレワークや外回りの営業活動を実施する場合の課題として、従業員の稼働状況が把握できないという点が挙げられます。そのような場合には操作ログを活用することで稼働状況だけでなく業務毎の作業時間や実働時間の把握が可能です。また、隠れ残業などの抑止・発見にも繋がり、業務分担などを見直すきっかけとなることもあります。

操作ログを取得して企業のリスク抑制や管理の効率化に役立てよう

デジタル化が進み書類や情報管理の手間が軽減された一方で、厳重なセキュリティ体制が求められています。セキュリティ体制に欠陥があれば、社内の重要な情報を持ち出されてしまい、経営に大きな影響を及ぼすことも考えられます。ログ管理システムの導入などによって操作ログを取得し、リスク対策を実施しましょう。また操作ログは、内部監査の手間の軽減や、従業員の勤務状況の把握にも役立ちます。本記事の内容を参考に、自社に合ったシステムを検討してみてください。

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この記事を書いた人

株式会社ラネクシー MylogStar担当者

20年以上にわたりログと向き合い、活用方法を模索し続けているMylogStarの製品担当。
新たな活用方法はないかどうか最新のトレンドにアンテナを張り、皆さまに役立つ情報をお届けします!