オリゾンシステムズ様(MylogStar Desktop)

リモートで行う運用保守の作業にMylogStar Desktopを導入
金融業の顧客などが求める厳格な監査要件に対応

システム開発からインフラ構築、マネージドサービス、海外製品の販売・導入・保守など、ICTに関するさまざまなビジネスを展開しているオリゾンシステムズ。中でも運用保守は同社の主力業務のひとつで、顧客のシステム環境にリモートアクセスし、障害対応やシステム監視など24時間365日体制のサポートを提供している。当業務においては、顧客に適切な作業を行っていることを証跡として示す必要があるが、これに対応するため同社はラネクシーの操作ログ管理&デバイス制御ソフトウェア「MylogStar Desktop」を導入。金融業をはじめとした厳しい監査要件を求める顧客のニーズへ応えるとともに、サービスの質の向上と幅の拡大を実現している。

使用製品:MylogStar Desktop

オリゾンシステムズ様の導入前の課題と導入後の効果

導入前の課題

同社の主力業務である運用保守において、金融業などの顧客が求める厳しい監査要件に対応するため、確実に作業証跡を取得する必要があった。

導入後の効果

MylogStar Desktopの導入により、操作ログの確実な取得が実現。スタンドアロン版のため低コストでの運用が可能となっている。また、手順の遵守など副次的な効果も表れている。

金融業の顧客へ運用保守サービスを提供する際には確実な作業証跡の取得が不可欠

営業本部の皆さん(左から部長 窪田氏・中島氏・内山氏)

 ICTに関するさまざまなサービスをワンストップで提供しているオリゾンシステムズ。同社は設立以来、約20年にわたり国内外の顧客のあらゆるニーズに応えてきた。この点について執行役員 インフラサービス事業部 事業部長 菅野洋行氏は「当社の強みのひとつが、ソフトウェア開発、インフラ構築、運用・保守、IT機器の販売など、大手SIerと同等のワンストップサービスを低コストで提供できることです。また最近ではストックビジネスに注力しており、マネージドサービスにおいて大手SIerのサービスを受託する機会も増えています」と説明する。
 同社の主力業務の一つにシステムの運用保守がある。これは顧客のシステム部門に代わって24時間365日体制でICTシステムの運用保守を代行するもので、この際には特定の端末からVPNなどを経由し顧客の環境にアクセス、システムの操作や障害対応等を行っている。
 さて2018年春、同社は運用保守業務におけるガバナンスの強化を目指し、端末操作のログを確実に取得するとともに、顧客の求めに応じて即座に提供できるしくみを整備することにした。そのきっかけは、金融業の顧客へのサービス提供であったという。
「金融業のお客様では、ITシステムに関してFISC安全対策基準や各種監査をはじめとする厳しい要件を設定しています。それゆえ、当社が運用・保守サービスをそうした企業に提供するためには、こうした要件を満たす必要がありました」(菅野氏)
 そこで同社は、まずITOS運用監視センターに監視カメラを設置。作業の状況を記録するとともに、端末の操作ログを取得できるツールの導入を検討することにした。
「OSの機能でも操作ログは取得できますが、何時何分にどこへ接続し、どんな操作を行ったかなど、細かな記録を残すことはできません。これでは不十分ですので、すべての操作ログを確実に取得できるツールが必要と考えました」(菅野氏)

  • ITOS=ITアウトソーシング事業部の略称

操作ログの確実な取得とスタンドアロン運用のコストメリットを評価

 オリゾンシステムズは複数の製品を比較・検討。その中から選んだのが、ラネクシーの操作ログ管理&デバイス制御ソフトウェア「MylogStar Desktop(マイログスターデスクトップ)」だった。その理由について、菅野氏は次のように説明する。
「他社製品の多くは、資産管理をメインの機能としていました。操作ログの取得はあくまでサブ的な扱いだったのです。その点、MylogStarは機能を操作ログの取得に特化しており、精度の高いログ収集ができるだけでなく、操作性も優れていました。証跡管理に欠かせない『いつ』、『誰が』、『どのファイルを』『どうした』といった作業の証跡を可視化してくれるのです。また、不要な機能が付いていないので、導入コストも他社製品とは一桁違いました」
 コストでいえば、スタンドアロンで運用できるのも大きなメリットであった。他社製品は基本的にクライアント/サーバー型での運用となっており、専用の管理サーバーが必要となる。一方、MylogStar Desktopは監視対象の端末に全てのプログラムをインストールするため、別途管理サーバーの用意は不要。同社がリモートアクセスに使用しているPCは5台だけなので、スタンドアロンで運用できることによるコストメリットは大きく、運用も容易だ。
 なお同社は、かねてからMylogStarを商材のひとつとして顧客へ提供してきた経緯もあり、その実力をよく知っていたことも採用の後押しになったという。

執行役員
インフラサービス事業部 事業部長
菅野 洋行 氏

ITアウトソーシング事業部 事業部長
兼 1部 部長
鈴木 健治 氏

厳しい監査要件にも対応可能な体制を確立
業務の可視化で手順も守られるように

 オリゾンシステムズがMylogStar Desktopを導入したことで、操作ログの確実な取得が可能となり、金融系の顧客が求めるような厳しい監査要件にも対応可能となった。
「幸い、これまで大きなトラブルが発生したことはないため、実際にログから証跡を辿るようなケースはありませんでしたが、いざと言う時すぐに必要なログが得られるというのは、顧客にとっても安心感が大きいと思います。顧客からは、必要に応じて監査が入れる状況にしてほしいとか、資料の提出が行えるようにしてほしいなど、さまざまなニーズが上がってきますが、そうした要求にも即座に応えられるしくみを確立できたことは、当社の運用・保守サービスの質と幅の改善に繋がっていると思います」(菅野氏)
 確実に作業証跡を取得できる体制を整備したことは、同社のビジネスの拡大にもつながっている。ITアウトソーシング事業部 事業部長の鈴木健治氏は「実際MylogStar Desktopの導入後、他の金融業の顧客の案件をいくつも受注することができました。昨年から今年にかけて証跡管理を求める顧客は倍増しており、今後も確実に増えていくことでしょう。その意味でもMylogStarは当社の成長に貢献してくれています」と語る。
 また副次的な効果として、オペレータの手順の遵守にも役立っているという。本来、作業では定められた手順に従って端末を操作しなければならないが、以前はオペレータが自分のやりやすい手順で操作しているケースもあった。しかしこのたび操作が可視化されたことで、オペレータには常に見られているという意識が働き、手順が守られるようになった。結果としてミスの防止にも繋がっている。
「また操作ログを調べることで、オペレーションが特定の担当者に偏っているなど、業務が属人化していることもわかるようになりました。このように業務の状況が可視化されたことで、手順書を見直したり、オペレータ教育にフィードバックしたり、働き方改革に役立てたりすることができるのではないかと期待しています」(鈴木氏)

導入で得た多くの知見をもとにMylogStar Desktopの商材としての活用を目指す

 今後オリゾンシステムズでは、MylogStar Desktopの導入によって得た多くの知見をもとに、商材として活用し、自社のビジネスへ繋げていくことを目指している。
「例えばアラート通知などの機能が監視システムと連携し、一元的な管理が可能になれば、顧客に魅力的な提案ができると思うので、こうした機能追加にも期待したいですね」(鈴木氏)
 また、同社におけるMylogStar Desktopの活用方法をベースに、顧客へのコンサルティングやソリューションの提供を行っていきたいという。
「MylogStar は、業界トップクラスの操作ログを取得することができます。ただ、顧客からするとログを取るだけではその価値を最大限活かせているとは言えません。そこで、このログをこう活用すると業務の改善や効率化に役立つといった提案をすることが、我々の付加価値になると考えています。今回の導入を機に、MylogStar のさらなる拡販を図っていきます」(菅野氏)

スタンドアロンPCや小規模拠点で今すぐできる「ログ管理」&「デバイス制御」

MylogStar Desktop(デスクトップ) は、ネットワークに接続できないPCや 小規模拠点など、対象PCの台数が少な い環境に最適なログ管理&デバイス制 御ソフトウェアです。筐理サーバーは不 要で、対象PCへのインストールだけで 手軽に実施できます。業界トップクラス のログ収集力で対象PC内の操作□グ を根こそぎ取得し、証跡として管理でき ます。さらに、デバイス制御機能により 機密データの持ち出しも制御します。

詳細資料

ご担当者様のインタビュー取材記事を掲載したPDFをダウンロードしていただけます。

お客様概要

  • 所在地:東京都新宿区新宿6-27-56 新宿スクエア7F
  • 設立:1998年6月
  • 資本金:4000万円
  • 従業員数:240名(グループ会社含む)
  • 事業内容:ソフトウェア開発およびICTシステムの設計・構築・運用保守
  • URLhttps://www.orizon.co.jp/